MAZDAの「Z」に秘められた物語
私たちが日常的に目にする「MAZDA」のロゴ。その「Z」、実はとても深い意味を持っています。単なるアルファベットの一文字ではなく、創業者の想い、歴史、そして未来への挑戦心が込められているのです。
1. 創業者「松田重次郎」の名前
まず「MAZDA」という社名は、広島で自動車産業を築いた創業者 松田重次郎 の名字に由来しています。日本語の「松田」を英語表記にする際、発音の近さから「MAZDA」となったのです。しかし、偶然にもこの表記がもう一つの意味と結びつくことになりました。
2. 古代ペルシャの神「アフラ・マズダー」
「Mazda」は古代ペルシャのゾロアスター教に登場する至高神 アフラ・マズダー(Ahura Mazda) をも指します。
アフラ・マズダーは「叡智」や「光明」「調和」の象徴で、人々に正義と知恵をもたらす存在とされています。マツダはこの偶然の一致を大切にし、社名に「叡智」と「光」を重ねることで、単なる企業名を超えた意味を持たせました。
ゾロアスター教の詳しい説明は下の方にあります!
3. 「Z」が象徴するもの
最後の「Z」は、ブランドデザイン上のアクセントに留まりません。
「Z」はアルファベットの最後の文字であることから、「究極」「到達点」を意味します。また、直線的でシャープな形状は「最先端」「革新」を連想させ、未来へ挑み続ける姿勢を表現しているのです。
つまり「MAZDA」は、
- 創業者の名字「松田」
- 知恵と光の神「マズダー」
- 究極と挑戦を示す「Z」
この3つを掛け合わせた、非常に奥深いブランドネームなのです。
4. ロゴに込められた進化のストーリー
実際、マツダのロゴは時代ごとに進化してきました。
1930年代は「MAZDA」の文字をシンプルに使用。1960年代には「M」を翼のようにデザインし、飛躍を表現。そして現在のロゴは「光と翼」を象徴する曲線的な「M」を採用し、「走る歓び」と「未来への躍動感」を強調しています。その根底にあるのは、常に「知恵」「革新」「究極」を追い求めるブランドスピリットです。
ゾロアスター教とは?
ゾロアスター教(Zoroastrianism)は、紀元前6世紀ごろに古代ペルシャ(現在のイラン周辺)で生まれた世界最古級の一神教です。創始者は預言者 ゾロアスター(ザラスシュトラとも呼ばれる) で、人類に「善」と「悪」の戦い、そして「正しい選択」を説きました。

主な特徴
- 最高神アフラ・マズダー
- 「光」「叡智」「善」を象徴する存在で、唯一の至高神。
- 世界を秩序に導く力を持つとされる。
- 善と悪の二元論
- 善なる存在「アフラ・マズダー」と、悪を象徴する「アンリ・マンユ(アーリマン)」の戦いが宇宙で続いているという考え方。
- 人間は「善悪どちらに加担するか」を自由意志で選ぶ責任を負う。
- 火を重視する宗教
- 火は「純粋さ」や「神聖さ」の象徴。現在でもゾロアスター教の礼拝堂(火の神殿)では、絶えず聖火が燃やされている。
- 世界観
- 善と悪の戦いの最終的な勝利は「善」。最後には世界が浄化され、永遠の調和が訪れるとされる。
歴史的影響
- ペルシャ帝国(アケメネス朝)の国教となり、広く信仰された。
- ユダヤ教やキリスト教、イスラム教の「最後の審判」や「天国と地獄」の思想にも影響を与えたと言われる。
現代のゾロアスター教
現在の信者数は世界で約10万人程度と少数派ですが、インド(パールシーと呼ばれるコミュニティ)やイランに信徒がいます。
まとめ
MAZDAの「Z」は単なる飾り文字ではなく、
創業者の情熱 × 古代神の叡智 × 究極への挑戦
この3つが融合した象徴なのです。次にMAZDAのロゴを見るとき、きっと今まで以上にその奥深さを感じられるでしょう。