バイキングの整備粗利のお話

最近、週刊誌やネットを賑わしているBM社の整備の粗利にノルマが課せられている件で、とても炎上をしていますね。

皆様ももう報道とかでよく知っているとは思いますが、2年に一度必ず訪れる車検の台数はある程度の営業努力で伸びますが、一台一台違う要望でお車の整備に来られる方が多いので、整備の台数や台あたりの粗利を設ける事はほぼ不可能に近いんです。

そこにノルマを課すと、不正をするしかノルマの達成が出来ないので、不正に手を染めてしまう気持ちは本当によくわかります。やってしまった方はもちろん悪いですが、同業者としては少し同情もしてしまいます…

ちなみに我々の所で、傷の付いた車のパネル1面を板金で直した時の料金は33,000円ですので、台あたり10万円を越すような粗利ノルマは同業者から見て常軌を逸しているとしか言いようがないです。いくら壊せば10万円を超える粗利になるのか… 考えただけでイヤになっちゃいますよね?

新品と偽って中古品を付けるのも、バレたらとてもマズイ事になるのは目に見えているので、やらないといけないと上司に言われた時の気持ちを察すると、本当に気の毒でしょうがありません。不正に加担をするというのは、本当にとても辛い想いをしたと思います…

ちなみにバイキングでの整備粗利は、台あたりでおおよそ13,000円です

バイキングの工賃は1時間あたり6,600円で、この辺りではかなり低い方ではありますが、この数字を見ても分かる通り、本来お車の整備というのは薄利多売のビジネスで、数を沢山こなして少しずつ利益を積み重ねていくのが整備なんです!

昨今の物価高の中で、いつまでこのプライスでやれるかどうかはわかりませんが、ここ2年の粗利はヤラセなしで13,072円です。(笑)

正直申し上げますと、物価高や整備士の待遇アップに対応する意味でも、整備単価はこれから少しずつ上げていこうとは思いますが、それでもたかが知れています。

本当に直す必要のある箇所だけ直すとなると、1台あたりの利益はそんなに取れないんですよ〜(涙)…

連日車屋さんの不祥事を目の当たりにすると、どこで車の面倒を見てもらおうか迷うと思いますが、そんな中でも皆様に選んで頂けるように誠意を持ってお客様と向き合って行こうと思います。

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